性の悩みは話しずらい?-トラウマを癒せるモノは

意外と多い「性」の悩み

※ここでいう「性の悩み」とは「性別」、いわゆるLGBTQではなく「性行為」「性依存」などを指します

ヒーリングフォレストでは主に「アダルトチルドレン」の生きづらさに関するカウンセリングを行なっていますが、カウンセリングを進めていくうちに「性」に関する悩みを話し出される方は少なくありません。

そもそも日本では性の話をタブー視する傾向が強く、性教育の遅れも指摘されています。

結果として望まない妊娠をしてしまう若い世代の問題はやがて「虐待」へと進んでしまうこともあり、放置出来ない問題であることは確かです。

また性行為そのものを「不潔な行為」と教え込まれている家庭も多いため、結果的に「歪んだ性認識」を持ってしまっている方も少なくありません。

このような理由から性依存を自認されている方はカウンセリング当初からその悩みを話されるのですが、ほとんどの方は何度かカウンセリングを重ねていく中で「実は…」と話し始められます。

例えば離婚にまで発展する夫婦間の問題で多いのは「性格の不一致・価値観の不一致」と言われますが、その「価値観」の中に「性の不一致・性癖の不一致」が含まれていることは語られることが少ないため、あまり知られていません。

性癖というと何か「変態的な」行為を想像されるかも知れませんが、誰にもこの「性癖」は存在しますし、実際にその性癖に従って性行為を行なっています。

パートナーや夫婦の性生活が充実しているのはこの「性癖」がお互いに合っている、似た価値観を持っているからであって、それ以外のモノを「異常」「変態的」と捉えてしまうのは「自分たちは普通で他は異常」という、他人の価値観を認めないという歪んだものの見方をしていると思ってください。

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性生活も人生にとって大切なエッセンス

人間には3つの欲があると言われています。

食欲・睡眠欲・性欲

この3つが満たされることで生き生きと、充実した人生が送れると言われます。

もちろん「種の保存」という意味での性行為という面もありますが、人間はそこに「快楽」を感じます。

動物には「発情期」という一定の期間があり、そこで自分たちの種を残すため子作りをしますが、人間にはそれが無く、思春期、第一次性徴期を迎える頃から異性に対して興味関心が出て来て、性への目覚めへとつながっていきます。

オトナになってからはこの3つの欲のバランスが大切なのですが、上記のような理由から性欲が満たされないことで精神的、肉体的にバランスを崩してしまい、ココロを病んでしまう方も居ます。

カウンセリングで悩みを解消

一定の年齢を過ぎて性欲が自然に減退する時期は必ず来るのですが、それまではこの3つの欲をバランス良く満たしていくことも充実した人生を送る上で、とても大切なエッセンスとなっていることを理解して下さい。

アダルトチルドレンと性の悩み

ヒーリングフォレストにいらっしゃるお客様の中でこの性の悩みや不安について話される内容は、大きく2つに分かれます。

一つは「性行為をしたいんだけど出来ない」というもの。

もう一つは「性行為が怖くて異性と交際が出来ない」というものです。

性行為をしたいんだけど出来ないというお悩みの中には、パートナーから拒否されてしまうというもの、パートナー以外の相手とは出来るんだけどパートナーとは出来ないというもの、不特定多数との性行為が止められないというものなど様々です。

このようなお悩みから風俗を利用される方もいます。

これは特に女性に多いのですが「女性向け風俗」を利用した結果、その相手に恋愛感情を抱いてしまい、それが昂じて大金を使うようになって離婚話にまでなってしまったり、その相手に恋愛感情を抱いてしまい付きまとい行為などを行なって、相手からストーカー扱いされてしまい、いずれも結果として自分を苦しめる結果となってしまう方も居ます。

ふれあい

これらはそのココロの奥に性行為によって「自分が必要とされている」「自分が認めてもらえている」という承認欲求を満たそうとする依存傾向が、そこにはあります。

本来は性欲を満たす目的であったことが精神的に相手に依存してしまい、そこから離れられなくなるという結果になります。

これは恋愛依存SEX依存と呼ばれるもので、恋愛依存は人間関係依存、SEX依存は行為過程依存となります。

これらの方のココロの中には「見捨てられたくない」という不安が湧き上がり、見捨てられたくないために相手に言われるがまま、気持ち良くない性行為を我慢してしまう方もいらっしゃいます。

他にも上記のような「見捨てられ不安」から暴力的な性行為を強いられ続け、またそれを我慢してしまうことで性行為そのものが苦痛になってしまう方や、事務的に性行為を行なうようになってしまう(自分では性行為をしていても何も感じない状態)自分自身を汚いモノとか、人として欠陥があるのではないかなどと自己否定されてしまう方も居ます。


一方「性行為が怖くて異性と交際が出来ない」というお悩みは、大きく言うと「対人恐怖」の部類になります。

対人恐怖と言うと「人間全般が怖い」と思われるかも知れませんが、特定の相手に恐怖を感じる方も居ます。

例えば「大きな声で怒鳴る年上の人」とか「何かとカラダに触れて来ようとする人」とか「いつも冷たい視線を向けてくる人」などです。

このようなお悩みはいわゆる「ハラスメント」に該当する場合もあり、それぞれに対処法はあります。

ですが「性行為が怖くて異性と交際出来ない」とか「異性全般が怖い」という方はそのココロの奥に、何かしらの「トラウマ」を抱えていることがほとんどです。

対人恐怖

実際にカウンセリングに来られた方の中には、幼少期に壮絶な性的虐待を受けていた方も居ますし、性暴力を受けた経験があったり、上記のように「性行為は不潔」と教え込まれていた方も居ます。(宗教2世と呼ばれる方もいらっしゃいます)

これらは主に親からそうされて来ているわけですが、それらを誰にも話せないまま独りで抱え込んでしまい、オトナになって苦しんでしまうようになってしまっています。

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例えば親から「性行為は汚い」「性行為をしたあんたは汚らわしい」などと言われても、そこに「あなたたち(親)がその汚らわしい行為をした結果、私は生まれて来たんだよね?」という矛盾が生まれます。

実際にヒーリングフォレストに来られているお客様(20代女性)は、幼少時に両親が離婚し母親に引き取られ、別れた父親の悪口を聞かされながら育てられました。(このお話はご本人の了承を得た上で、掲載しています)

母親から「父親は金遣いが荒く浮気性で酒癖が悪く、どうしようもなかった」などという話を聞かされ続けるうち「父親」が「男性」に変換され、男性に対して恐怖心を持ってしまいました。

小学校・中学校はつらい思いばかりでしたが高校、大学は女子高・女子大に進学し、少しつらさは減ったそうです。

けれど合コンやサークル活動などには参加出来ず、男性への免疫を付けることは出来ませんでした。

社会に出て同僚に男性がいることがつらく、けれど自分の事を話せるわけもないままうつ症状を呈してしまい、カウンセリングに来られるようになりました。

ですがこの方の中にも将来的には結婚して子供を産んで、幸せな家庭を築きたいといった願望があります。

けど今の自分は男性に対して恐怖心があるため、交際はおろか話をすることすら怖く、男性に触れられたりましてや快楽のためではない、子供を作るための行為としての性行為ですら、想像しただけで吐き気がしてくる。

このような葛藤を抱えたまま過ごすことそのものがつらく、けどその想いをどこにも、誰にもぶつけられずにいる自分にも嫌気が差してしまう、といった自己否定感を強く感じていました。

ですが子供の頃から「性行為は汚いモノ」と言われ続けて来ていたり、親からもう一方の親の悪口などを聞かされ続けてくることによって「間違った思い込み」が根付いてしまい、異性は汚い、異性は怖い、性行為は汚い、性行為は怖いというような生き方が身に付いてしまっているんです。

日本には日常的にハグやキスをするという文化や風習は無く、機能不全家庭では子供の頃にしっかりと親から抱きしめられたり撫でられたりといった「カラダで感じる愛情」を受け取れていないため、オトナになっていきなり異性からそのようなことをされてもそこに恐怖しか感じないというのも当然のことですし、逆にオトナになって「誰でも良いから」それを求めてしまうのも仕方がないことなんです。

温かな家族

また性暴力を受けた経験がある方はその時の恐怖心がトラウマとなり、誰かを好きになっても性行為を行なう段階でその恐怖がフラッシュバックしてしまい、結果的に破局してしまう経験から「自分は一生結婚も出来ないし、家庭も作れない」と思い込んでしまいます。

これらの方々は人一倍「幸せな家庭」を望むのですが一方で、それが出来ない自分自身を否定し自らを傷付けるようなことをしてしまいがちです。

ですがよく考えて下さい。

あなたは何も悪いことをしていません。

自らは何も悪いことをしていないし、問題もないのですが「自分が悪い」と思い込んでしまうこと自体が「問題」であり、それらはどれも「自らを否定し、自らを卑下し、自らを傷付ける」ことに他なりません

カウンセリングで幸せで充実した人生を取り戻しましょう

性の不安や悩みはなかなか話しずらいモノです。

ですがそれをそのままにしておくのは、人生そのものを苦しいモノにし続けてしまいます。

ヒーリングフォレストでは性の不安や悩みに関しても、しっかりとカウンセリングでサポートいたします。

上記のようなお悩みを抱えている方は是非、ヒーリングフォレストにお越し下さい。

カウンセリングを通じてこれまでとは違う、より良い人間関係を築きながら生き生きとした、充実した人生を送れるようになっていきましょう。

※カウンセリングの内容を公開・口外することはありませんので、安心してご利用ください

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独りで抱え込まないで-虐待のトラウマを乗り越えるために

昨晩の報道番組で実の父親から性的虐待を受けて来た若い女性が、父親を告訴するまでを特集していました。
まず彼女が実名で顔を出して取材を受けていたその姿と姿勢に、敬意を表します。

現在彼女は23歳。
中学2年から高校2年という思春期、最も多感な時期に父親から性的虐待を受けていました。
それは決まって母親がいない時、父親から虐待を受けておりその時彼女は感情を殺し、何も考えないようにしていたと告白していました。

私のところにも子供の頃に親から虐待を受けていた方がカウンセリングにいらっしゃいます。
そこでは性的、身体的、心理的なモノに関わらず、そういった方々はやはりこの彼女のように、自分の「感情を殺して」「何も考えないようにして」いたと話されます。

また彼女は何故そのことを誰にも話さなかったのか、との問いに対して「自分が我慢していれば今の家族の形が守れると思ったから」と話していました。
これは自分がそのことを誰かに話すことによって「家族」が壊れることを恐れたから、という意味も含まれていると感じます。

ですが結果的に彼女のココロは限界を迎え、高校2年の時に保健室の先生に事情を訴えます。
彼女は児童相談所に一時保護され、父親は家を出るのですがその引っ越し先は彼女の家の裏のアパートという、何でそんなことになったのかその対応を疑ってしまうようなこともあったようです。

彼女が家に戻っても、そのような行為こそなくなったものの父親は頻繁に家を出入りしており、そんな父親の行動を許していた母親にも、彼女は不信感を覚えます。

彼女が守ろうとした「家族」がこういうことになってしまったわけですから、その失望感は想像を絶します。
彼女は「死にたいと思うより、死ぬ日を一日づつ伸ばして今に至っている」と話していましたが、当時の実感として生々しい言葉でした。

私のところに虐待を受けた方がカウンセリングに来る、と先ほどお伝えしましたが、これが性的虐待となると本当に少数になります。
これについては家庭内の問題であることから、それを表沙汰にするのは…ということで誰にも話せず、独りで抱え込んでしまう傾向は強くあります。

彼女もインタビューの中で「これが全く赤の他人からレイプされたのであれば、その相手を憎み切れるし家族や親族もその相手を憎むであろうけれど、それが実の父親であると自分も死ぬまで憎み切れることは無いだろう」と話しています。

また父親を告訴する旨を母親に伝えた際も反対されたようですし、父方の祖母にそれを伝えに行った際はその様子が放映されたのですが、祖母は彼女を「おかしい」と罵倒していましたし、親類の人間も「お前がやろうとしていることはおかしい、絶対に止めろ」と告げられていました。

本来であれば傷付いた彼女を守るべき立場の人々が彼女を蔑み、罵倒し、打ちのめす。
家庭内の性的虐待でこういうことはままあります。
実際に私のところに来られたお客様も「その行為を許していたお前が悪い」と言われていた方も居ますし、母親から「お前が私の男を奪った」と言われていた方も居ました。
家族や親族からそのような仕打ちを受けたら…と思うと、本当にやり切れません。

父親本人とも対峙する音声が流れたのですが、彼女の問いに対して父親はまともに答えることは無く、またそれでも「父親」だからと結婚の報告をしに行った際も、彼女はさすがに直前でやっぱり無理、となったのですが夫となった人が父親にその報告をしようとした際も結果的に父親は逆ギレのような状態で去りました。

虐待にはこのような実態があるという意味では、本当に赦せない事であるし、それを表沙汰にした彼女の勇気にはある意味で感謝したいとも思いました。

そんな中でも彼女を理解し、受け入れてくれる人も居て、体調や精神が安定しない彼女を支えようと結婚を決めたパートナーとも巡り会えたことは本当に良かったね、と感じました。

中でも性的虐待を受けた方々が集まる自助グループの代表に話をしに行った際、代表が彼女の想いを受け入れると共に「とにかく誰かに話すこと、自分が自分で居て良いと思える人や場所をたくさん作ることが大切」と話されていたのは全く私も同感です。

彼女が何故、実名を出して顔を出して取材を受けたかについては「自分と同じような経験をしている人はたくさんいると思う。そういう人達にとっての希望になりたいし、声を上げるきっかけになってもらえたら、という想い」があったからと話していました。

また「こういう人は身近にいるという認識を持って欲しい」とも話していましたが、それはまさに現在の「虐待」が抱える問題でもあって、その問題提起をされた彼女は本当にすごいと感じました。

現在も彼女はトラウマに苦しみ、日常生活にも支障が出るような状況の中、告訴するために警察の事情聴取にも耐え、告訴状を提出し受理されるところまで来ました。

虐待の傷が癒えるかどうかは、その人の行動次第です。
黙って独りでずっと抱え続けるのか。
それとも誰かに話す勇気を持つか。

彼女のようにしろ、というのではありません。
ただ、独りで抱え込むことだけはしないで欲しいという想いがあります。
虐待を受ける側には何の落ち度もなく、自分自身を責めることも何一つなく、自分が悪いことをしていたからなどと思い込む必要もないんです。

家族の問題だからこそ第三者の手を借りる必要があるし、そうして良いという想いを持って欲しいんです。

もちろん、全ての人が虐待を受けたあなたの想いを受け入れてくれることはありません。
彼女の家族や親族のように罵倒したり非難したり、批判する人も居るでしょう。
けどそれ以上にあなたの想いを受け入れ、あなたを大切にしてくれる人たちは、あなたが思っている以上にたくさん居るし、あなたが思っている以上にそういう話を受け入れてくれる場所もたくさんあります。

友達でも良い、先生や先輩、上司でも近所のおばちゃんでも良い。
もちろんカウンセラーやセラピストでも良いし、行けるようであれば児童相談所や地域の精神保健センター、自助グループ等でも良いんです。
もちろん私のところでも構いません。

とにかく誰かに話すこと、それを話せる窓口を少しでも多く持つこと、そしてそこで自分が安心出来る人や場所を一つでも、一人でも多く作っていくこと。
その積み重ねはやがてあなたのトラウマを癒し、これからの人生を変えてくれることは間違いありません。

願うのはこのような虐待で苦しむ人が一人でも減ること、虐待そのものが減っていくこと、そしてこの彼女の想いが正しく届くこと。

今後裁判となった時、この父親にどのような裁定が下されるのか。
恐らくどんな裁定が下されたとしても、そこで彼女のココロが回復することは無いと思います。
ですがこれからは信頼出来るパートナーと一緒に、少しづつ彼女の人生を創って行ってもらえたら…そう願わずにいられません。
栃木 カウンセリングルーム ヒーリングフォレスト ブログ より

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