共依存と虐待・DVの関係とは
共依存って何?
共依存 と聞くと「怖いモノ」とイメージする方が多いと思いますが、人は誰でも多かれ少なかれ依存傾向はあるモノです。
そもそも人がこの世に生まれたばかりの時、赤ちゃんは自分だけでは何も出来ず、誰かに頼り依存しなければ生きられません。
そこから様々な経験を積みながら成長していきます。
人には元々、依存傾向があるのですが成長していく段階で必要な愛情を与えられていくことで精神的な自立を学び、正しく甘える、正しく頼る、正しく依存するようになれます。
これは良い人間関係を築けるために必要なことです。
依存の種類
では問題となる依存とはどのようなモノでしょうか?
一口に「依存」と言っても、その対象によって分けることが出来ます。
物質依存、行為過程(プロセス)依存、関係依存と大まか3つに分かれます。
物質依存とはアルコールやドラッグなどの薬物、食べ物などが依存対象となります。
行為過程依存とは、パチンコなどギャンブルや「買う」という行為自体に依存する買い物、ゲームをやり続けてしまったり、スマホばかり見てしまう、という行為もここに当てはまります。
関係依存とは、ある特定の人との人間関係に依存するモノで、歪んだ人間関係に執着することによって人とのつながりを求めようとする依存傾向になります。
共依存は関係依存に分類されます。
その依存対象がモノや行為ではなく「人間」であるということです。
これらの依存傾向は単独で表出する場合もあれば、いくつかが同時に表出することもあります。
クロスアディクションと言って例えばアルコールとギャンブルへの依存があったり、DVと性行為が共存するようなこともあります。
これらは正しい治療を行わないと、一つの依存から抜け出してもまた次の依存先を探してしまうことにもなります。
その治療については専門病院等での投薬治療とカウンセラーなど専門家による心理療法を並行して行う必要があります。
また自助グループ等への参加なども効果的です。
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共依存 ー依存する心理・依存される心理ー
「共依存」になっていませんか?
アダルトチルドレンが持つ「責任感が強く自己犠牲を厭わず、他人の面倒を見る」特徴は、共依存という人間関係を生み出す元になります。
共依存とは「相手を頼ること、或いは必要とすることで相手をコントロールする人」と「相手に頼られて、或いは必要とされていないと不安になる人」が出会ってしまうことで成立します。
これはどちらもアダルトチルドレンの生き方の傾向として見受けられるものです。
正確なデータとして発表されているわけではありませんが、アダルトチルドレンのカウンセリングを行なっている実感として、恋人や夫婦のようなパートナー関係や親子関係の悩みでHealing Forestを訪れる方は、この共依存の問題を抱えている方が多いと感じています。
アダルトチルドレンの親に育てられた方がオトナになり、自分のパートナーとしてやはりアダルトチルドレンを選んでしまいがちなんです。
自分では恋愛感情として感じている想いが実は相手に依存している、或いは依存されている事に気付かないまま、時間が経つにつれて一緒に居ることが苦しくなってしまう。
離れたくても離れられない、別れた方が良いと分かっていてもそれが出来ない、分かってはいるけれどそれが止められない、これが共依存です。
※いつも恋愛(らしきこと)をしていないと不安を感じる方は恋愛依存となり、常に愛情(らしきモノ)を感じていないと不安になる方は愛着障がいとなります。
また性行為そのものによって相手から必要とされているといった安心感を得ているようなケースは、行為依存となりますが恋愛依存などで相手から性行為を要求されると断れない、ということはやはり共依存と言えます。(このような悩みがカウンセリングの中で気付かれる方も居ます)
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依存する側は「誰かに頼らないと生きていけない(心配をかける、困らせる)」という思い込みが、依存される側には「助けてやらなければいられない(世話を焼く、支える)」ことで自分を認めてもらおうとする思いがあります。
ここには助けることや世話を焼くこと、誰かの助けになることで初めて自分の価値を実感出来る、相手よりも優位に立ちたい、相手を自分のコントロール下に置いておきたい・支配していたいという思いが満たせて、優越感を感じられるというメリットがあります。
かたや「誰かに頼らないと生きていけない」人は、面倒を見てくれる相手の言うこと(命令や脅迫に発展するケースもあります)を聞くこと、その想いに応えることでその相手から必要とされていると感じてしまいます。
「誰かに頼らないと生きていけない」という人と、そういうパートナーを「助ける・支える・面倒を見る」ことで承認欲求を満たそうとする人が出会うと、最初はお互いに求めるモノが一致するため急速に仲が深まり、「運命の相手」とさえ思ってしまうこともあります。
ですが一定期間が経つに連れて一方は求めるモノが増えてくるけれど、それに応えてもらえなくなってきて不満が募る、支える側も少しづつ無理が生じて来て支え切れない感じがして苦しいけど、その人から離れるのも自分自身の価値が見い出せなくて、自分を保てない状態となります。
(ここからどちらかが暴力的となり、DVや虐待に発展していくこともあります)
このような形で相手に依存したり、依存されたりすることでそれぞれの「承認欲求(自己肯定感)」を満たそうとします。
結果的に破局を経験するのですが、それまでの人生の中で同じような事を繰り返している方も多く居ます。
ですがその原因が分からずただ「自分が悪い」と思い込んでしまい、自分を責めて自分を苦しめてしまうことで更に自己否定感を深めてしまっている事も多く、人間関係でつらい想いをし続けてしまっています。
本来なら同等の立場で良いはずなのに、いつの間にか上下関係、主従関係が出来上がってしまっているのも共依存の特徴です。
そしてこれがDVや虐待の元にあるモノです。
あなたは依存する側? される側?
共依存は助ける側には、相手の行動をコントロールしたいという思いがとても強いケースが多いことがお分かりいただけたと思います。
ですが他人を「自分の思い通りになる人」に変えることは基本的に出来ませんので、変わらない相手に対しての自分自身の無力感や、変わってくれない相手への不満が出てきます。
依存する側の苦しさとして「誰かに頼らないと自分を保てない」「頼っていても精神的に自立出来ていない」ので、常にココロのどこかで不安を感じています。
依存される側の苦しさは「支え切れなくなってきた時」に無力感を感じたり、誰かに頼られていないと「自分の価値が無い」と感じてしまいます。
このようにお互いに不安感や苦しさ、或いは不満を抱えながらも、一緒に過ごすことになってしまいます。
特に恋人同士や夫婦、友人関係などで「一緒にいると苦しいけれども離れたくない」という思いがあると気付いた時には、このような葛藤がないかやこの関係から抜けたいとも思うけれど、抜けられないというジレンマがないか、を自分のココロに確認してください。
共依存から抜けるためには、まず依存していることに気付くことが大切です。
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あなたにはこんなところがありませんか?
- 常に他人の顔色をうかがい、機嫌を損ねないようにサービスしてしまう
- 自分ひとりで自分のしたいことや食べたいものなどが決められない(優柔不断)
- 自分よりも相手の意見を尊重しやすい(自分の意見が分からない、あっても伝えられない)
- 「嫌」と断るのが苦手で、対立を避けようとする(争いごとや空気が悪くなることを極端に恐れている)
このような傾向がある方はアダルトチルドレンをパートナーとして選びやすく、共依存によってつらい恋愛や結婚生活を送ってしまいがちです。
例えば親であっても子供の顔色を伺って、子供に嫌われないようにという思いから世話を焼く傾向もあります。
(過保護・過干渉も機能不全家庭の特徴です)
あなたの依存傾向をチェック
- 自分より、家族や親しい人の世話を焼く
- 家族や親しい人の考え方や行動に口出ししたり、正そうとしてしまう
- 人に頼まれたり、誘われたりしたとき、はっきりと断れない(断るのが怖い)
- 他人の問題を自分の問題のように感じる
- 自分の悲しみや怒りを、その場で表すのが怖い
- 一人の時、寂しくてたまらない
- 自分の本音を他人に知られるのが怖い
- 自分に必要なものや、自分が本当に望んでいることが分からない
- 自分を負け犬、負け組だと思っている
- 他人から失望されていると感じる
- 人生において、本当に何をしたいのか決めることが出来ない
- 自分から進んで友達を作ることが少ない
- 他人から「物」や「所有物」のように扱われる
- 世話焼きだと言われることがある
- 常に寂しさを感じている
- いつも人の顔色をうかがっている
- いつも生きづらさを感じる
- 他人が自分のことをどう思ってるのか、とても気になる
これらの傾向はアダルトチルドレンと共通する部分があり、アダルトチルドレンと共依存を始めとする依存はセットで考える必要があります。
上記の項目の中で、あなたに当てはまる部分があった際は「自分のココロ」と向き合ってみることをお勧めします。
共依存克服 5つのヒント
生きづらさを抱えてしまったまま大人になり、人間関係で常に不安や悩みを抱えながら生きるのはつらいことです。
問題はその「生きづらさ」の原因が分からないまま、つらさを我慢している事にあります。
必要な我慢もありますが、アダルトチルドレンの方々は「する必要のない我慢」を自分に強いて、自分を苦しめています。
それは「自分以外の誰か」のためにしている我慢です。
私自身も始めはこれに気付かないまま、カラダを壊し、うつ病になるまで自分のココロに目を向けることはありませんでした。
あなたが「あなた」で居られるようお手伝いします
あなたは「あなたの人生」を生きるようになれたら、生きづらさも消えていきます。
そのためのアダルトチルドレン・共依存克服のヒントが以下です。
- 何故アダルトチルドレンになってしまったのか、その価値観を持つようになった過去を知る
- その過去に満たされなかった感情に気付き、発散・浄化させる(思い出し、吐き出す)
- 小さなことから自分で決断していく
- 自分の想いや気持ちを表現する、しっかり主張出来るようにする
- 1人の時間や1人での行動も出来るようになる
これらが出来るようになれば、生きづらさを抱え込むことなく、共依存に陥ることもなく、楽に生きられるようになります。
ですが自己否定感が強いアダルトチルドレンの方は一人で自分と向き合い、問題を解決・解消していくのが難しいんです。
一人で向き合うことが難しいのなら、誰かにその想いや苦しさ、つらさを話せば良い。
そのために私たち心理カウンセラーがいます。
ぜひ、カウンセリングであなたの生き方を変えていきましょう。
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共依存の克服で虐待0(ゼロ)の世界に
現在、児童虐待に対する意識が高まり通報が増えた事によりその認知件数も増え続けています。
またその内容についても詳細を報道などで知ることが出来るようにもなりました。
ですが、これを減らすための努力となるとなかなか実を結べるほどの事は行われていないように感じます。
虐待は連鎖する、と言われます。
児童虐待やDVなど、身体的、精神的な虐待行為を行なう人の多くは共依存関係の中でパートナーとの関係性に問題が生じ、その家庭内などで弱い立場の相手に暴力向けられていると考えられます。
そしてその問題は恐らくその人が育った環境、機能不全家庭による影響を受けており、それが世代間連鎖を起こしてしまっていると考えて下さい。
機能不全家庭 そこにある虐待
虐待とは主に以下のようなモノが定義されています。
・身体的虐待
・心理的虐待
・性的虐待
・ネグレクト(放置)
虐待と聞くと「身体的に暴力を加える行為」を想像されることが多いと思いますが、上記に挙げたものはそこに形は違えど「暴力」が存在します。
また最近では「教育虐待」という言葉も世間で認知され始めています。
身体的虐待とは文字通り、直接的な暴力を加えるというモノです。
子供を殴る、蹴る、モノを投げつける、熱湯をかけたり浴槽の水に浸けたり、タバコの火を押し付ける、屋外に出したり、押し入れに閉じ込めるなども身体的に暴力を加えていると考えて良いでしょう。
心理的虐待とは物理的に暴力を加えるのではなく、言葉によって子供を傷付けることを指します。
「お前は不細工なんだから、せめて愛想くらいは良くしろ」とか「臭いんだよ」といった子供の容姿や状況を揶揄したり、「隣の○○ちゃんはあんなにアタマが良くて勉強出来るのに、何でお前は成績が悪いんだ」「お兄ちゃん(姉や弟、妹、従妹など)は優秀なのに、お前が出来が悪い」と他の誰かと比べて子供を貶めるような、主に言葉による暴力がそれに当たります。
※これら身体的虐待や心理的虐待(時に性的虐待も含まれる)が夫婦間で行われている場合は「ドメスティック ヴァイオレンス(DV)」となります。
また夫婦による口喧嘩などを子供に見せる状況は「面前DV」として、現在では虐待に相当する事案とされています。
また夫婦間においては「生活費を渡さない」など経済的虐待も存在します※
性的虐待とは文字通り、子供に対して性的な行為を行なうことです。
性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、児童ポルノのモデルにするなどが挙げられます。
最近では学校や保育園、幼稚園など、本来子供が安全に安心して過ごせるようにすべき環境でも、教師や保育士などがそのような行為を行なっているケースも報じられています。
ネグレクト(放置)とは、親が子供の養育をしない状態を指します。
食事を作らない、与えない、何日も同じ服や下着を着せたままにしている、風呂に入れない、ゴミが散らかっているなど子供や子供が住む部屋が常に不衛生な状態にある、病気になっても病院に連れていかない、子供の問い掛けや言葉に対して何も反応しない、或いは「うるさい」などと言って子供の言葉や想いに向き合おうとしない、子供に対して無関心な状態を指します。
また昨今のニュースなどで報じられるような炎天下に限らず、子供を乗せたまま車を離れるという行為も「放置」に該当します。
機能不全家庭では、これらの虐待が日常的に行なわれていて、そこで育つ子供がやがて大人になった時、人間関係など問題を抱えたり、自分がどうしたいのか、何をしたいのが、自分で「自分」のことが決められないといった「生きづらさ」に悩むアダルトチルドレンとなります。
そのアダルトチルドレンが「自分はアダルトチルドレンである」と気付かないまま家庭を持ってしまうと、そのアダルトチルドレンは「毒親」となり、また機能不全家庭を築いてしまうという連鎖が起こります。
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親ガチャ
私は不可知論者ではあるのですが、占いやスピリチュアルを完全否定するモノでもありません。
占いは何百年、何千年という膨大なデータの蓄積による確率論という側面もありますし、そもそもそれらに頼る人がそこで得られるモノによって一時的にでもココロが楽になったり、前向きになれるのならそれはその人にとって必要なモノなのでしょうし、それで良いと考えています。
未だにワクチン論争があるように、それはそれぞれの人が何を信じるか、誰を信じるかということになりますから、どんな考え方があっても良いし、それによる決断とその結果はその人が責任を負えば良いだけの話です。
ただ、どうしても否定したいモノもあります。
カウンセリングに来られるお客様の中には、子育てに悩んでいる方もいらっしゃいます。
アダルトチルドレンである自分が子供を育てる時、どうしても感情的になってしまい子供を叱ったり、手を上げてしまう。
そんな自分が嫌だ、という悩みを訴えられる方は結構います。
こういう方はその依存傾向からパートナーに選んだ相手もアダルトチルドレンであることが多く、夫婦関係そのものにも問題を抱えているケースがあるため、夫婦で子育て、などという理想は全く望めない場合もあります。
ただこういう悩みを自覚しカウンセリングに来られるような方はまだ、その自覚があるためそれ以上の虐待に進行はしませんし、そうならないように私も全力でカウンセリングに当たります。
このようなケースもあることから、子育て関連のブログなどを観ることもあるのですが、そこでよく聞かれる言葉がこれです。
子供は親を選んで生まれてくる
特にスピリチュアル系の子育てお悩みブログに多く観られるのですが、私個人としてはこれを言える人はよほど幸せな家庭に生まれ育ったんだろう、と思ってしまいます。
誰が好き好んで自分が虐待を受ける家庭を選んで生まれてくるのか。
そう反論すると、その答えもまた「あなたのそのつらさを受け止めて良い方向に向かえるように、と子供はあなたの元に生まれて来たんだ」というわけです。
まさに親ガチャ、そんなことある訳ないじゃないですか。
善逸ではありませんがそれこそ「享年一桁なんて可哀そう過ぎる」です。
虐待する親を改心させるためにこの世に生まれて来て、自分の命を以ってそれを知らしめるなんて、あり得ないだろうと私は言いたい。
以前「クローズアップ現代」の中で「私は毒親という言葉は好きではないし、一人の親としてとても悲しく感じる」とNHKのアナウンサーが番組内で涙を見せたことがありました。
これと同様に「親ガチャ」という言葉も否定的な言葉として捉えられる風潮もありますが、子供の虐待死事件が報じられるたびにもっとこの言葉を知らせるべきだと思いますし、もっと知るべきだと考えています。
2021年の新語・流行語大賞の中にも入っている「親ガチャ」
虐待を減らすためにも、もっと世の中にその意味を知ってもらいたいと思います。
機能不全家庭の世代間連鎖を断ち切るために
児童虐待がニュースになる時、加害者である親の言い分として「しつけ(のつもり)だった」という報道をよく目にします。
普通の人がそれを聴いても「何をふざけたこと」と思われるでしょう。
ですがこの言い分、実は本当の事を言っているのかも知れません。
(虐待・DV加害者を擁護する意図はありません)
機能不全家庭で育つ人は「本当の愛情」を知りません。
何が愛情なのか、どのように愛情を注げば良いのかが分からないまま大人になります。
その家庭内に実際の暴力やコトバの暴力が蔓延していたとしても、そこで育つ子供にとってはそれが「普通の家庭」で「当たり前の日常」です。
家庭という密室で親から「お前のためを思えばこそこうするんだ」と言われ続けながら暴力を受け入れていた。
そんな子供がオトナになり、家庭を持ったらどうなるでしょう?
痛い想いをして来た子供がオトナになり自分の家庭を持った時、「絶対に自分の子供には自分と同じ思いをさせない」とココロに誓います。
ですが本来の愛情を知らないので、自分の子供をどう愛すれば良いのかが分かりません。
育児書を読んだり、周りの家族を真似てみたり、様々な努力をするでしょう。
けどなかなか上手く行きません。
子供が駄々をこねたり、親の言うことを聞かないのは当たり前のことです。
ですが親である自分が子供の時、親に逆らうなんてことをしていないので我が子にどう接すれば良いのか分かりません。
子育てが上手く行かないのは自分のせいと、自分を責めて自分を否定する事を繰り返します。
そのストレスに苛まれ、自分の想いや感情を誰かに相談することも出来ず、結果として自分が親からされた事を我が子にもしてしまい、 その後悔がさらに自分を責める結果となる。
虐待を受けていた「被害者」がオトナになり、自分の家族を持った時「加害者」になってしまう可能性がある。
悪循環であると同時に悲劇が繰り返されます。
現実的に今、このような機能不全家庭で育っている子供がいます。
その様な子供を育てている機能不全家庭があります。
そのどちらも問題に「気付いていない」或いは「知らない」ことによって、アダルトチルドレンが育ってしまい、これは今後も増え続けてしまう事が考えられます。
機能不全家庭を無くすこと=虐待の連鎖を断ち切ること
この悪循環が虐待の連鎖を生み出している事を考えた時、この機能不全家庭を知り、気付くことが出来ればそこで連鎖を断ち切ることが出来ます。
ですがそこには苦痛も伴います。
自分のココロの中にあるつらい部分と向き合い、そこから回復していくために努力することは寂しさや苦しさといったそれまでココロの奥に隠して、見ないようにしてきた子供の頃に感じていた負の感情が溢れて来て、つらくなる時もあります。
(もちろんそういう時は、カウンセラーがフォローします)
こうしてどこかで気付き、この連鎖を断ち切る必要があります。
そのためにもまず「機能不全家庭」を知って、自分が育ってきた家庭や今、自分が築いている家庭がどうなっているかを見直してください。
更に自分が子供の頃にどんな想いをしていたかをオトナになった今振り返る事で、自分が「アダルトチルドレン」かどうかを知る事も出来たら、そこから回復する道は開けます。
この気付きさえあれば、虐待やDVの連鎖を断ち切る事も出来ます。
虐待の連鎖を断ち切るためにも、そして新たな機能不全家庭を作り出さないためにもまず、知る事から始めましょう。
そこで気付きがあった方はカウンセリングにおいで下さい。
あなたのココロとあなたの家庭を守るため、今のあなたに出来る事をしましょう。
それはあなたの「傷付いている子供のココロ」を癒し、これからの自分を見定めながら「なりたい自分」になろうとする努力です。
もう独りで悩みを抱える必要はありません。
Healing Forestはあなたの「気付き」を応援し、ココロの回復をサポートします。
独りで我慢して苦しんで、悩み続けるのは終わりにしましょう
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親への感情のやり場-アダルトチルドレン
アダルトチルドレンのカウンセリングをする時、子供の頃に育った環境や親との関係には触れざるを得ません。
中には子供の頃の記憶がほとんどない、という方も居るのですが、それでも親との関係だけは覚えていることが多かったりもします。
自分が抱えている生きづらさは子供の頃の環境、親との関係から作られたということを知り自覚してもらい、それは自分のせいではなく自分が悪かったわけでもないということを改めて理解してもらうためにも必要なプロセスなのですが、そこでどうしても「親に対する感情」のやり場で悩んでしまう方も多いんです。
・この生きづらさは自ら好きでそうなったわけではなく、子供の頃の家庭環境の中で自分が生き残るために身に付けなくてはいけなかったスキルである。
・それが結果としてオトナになった今、人間関係などに問題を抱えてしまうことになっている。
・その原因は子供の頃の環境、親との関係にある。
ここまでは皆さん理解していけるのですが、そこで「親に対する感情」がココロの回復を妨げてしまうこともあります。
・そんな親を恨んでいる。
これはある意味自分のココロの回復に向けてのバネになる場合もあります。
ただあまりにもその想いが強過ぎると、そこにばかり執着してしまい逆にココロの回復の妨げとなることもあります。
・親を恨みたいんだけど、なんだかんだ言ってここまで育ててくれた事実もあることから恨み切れず、どのように親との関係を観て行けば分からない。
これも正直な想いの発露である一方、「親とは尊敬し大切にするもの」という「一般的な価値観」に照らし合わせて「そんな風に親を恨んでしまう自分」をここでさらに否定し責めてしまう方も居ます。
またこのような親に対する複雑な感情を何とか正当化しようと、むりやり育ててくれた親への感謝、という形で自分を納得させてしまうような方も居ます。
実はこの問題はアダルトチルドレンに関する誤解を生んでしまっている場合もあります。
「アダルトチルドレンと言っても、要は自分の問題を親のせいにして甘えているんだろう」などという意見はまさにその典型です。
(アダルトチルドレンに関するホームページを初めて立ち上げた30年ほど前、中途半端にマスコミに取り上げられたおかげで私も同じようなことを言われました)
私が行なうカウンセリングではこういう時、どの感情も否定しない、というスタンスをまず取ってもらうようにしています。
親を恨み、否定し責める感情があるのも事実。
そんな親だけど「親」として擁護したいとの感情も事実。
どの感情も「今の自分」の中にあるモノとして否定も肯定もしない、そのまま置いておきます。
ひとまずこのような感情は横においてもらい、「今の自分が抱える生きづらさ」と向き合うためにも「自分は何も悪いことはして来なかった」という事実だけをしっかりと自覚してもらう。
生きづらいのは「今の自分」であり、その「今の自分」がどう生きやすくなっていくかは、「これからの自分」の行動を変えることによって変えて行けるようになります。
そこで邪魔になる「親への感情」はひとまず考えず、自分が将来的に生きやすさを感じられるようになった時にはその「過去」への向き合い方も変わっているので、改めてそこと向き合えば良い、と伝えています。
栃木県のアダルトチルドレン・うつ克服カウンセリングルーム ヒーリングフォレスト ブログ より
血のつながりは関係ない-虐待の連鎖
「降り積もれ孤独な死よ」というドラマを観ています。
私の記事を読まれている方にはあまりお勧め出来ないドラマなのですが、今日はちょっとだけ書いてみようと思います。
何故お勧め出来ないかというと、まずそのテーマとして「虐待」が取り上げられている点です。
身体、心理、ネグレクト、性、宗教…とあらゆる虐待がまず出てくるため、その記憶が呼び起こされてしまう可能性があります。
また最近の地上波ドラマにしては珍しく、暴力表現がかなりグロいため「観るに堪えない」と感じられる方も出てくると思われます。
(最近のドラマではめったに観られなくなった「タバコを吸うシーン」なんかも出て来ます)
私はカウンセラーとしてそこにある心理などを主に観ているのですが、とても展開が早くサスペンス要素もあるため、一部では勉強になってもいます。
ただ最新話の中で印象的なセリフがあったので、それを紹介しようと思います。
幼い頃、父親から暴力を受け続けて来た彼が、やはり同じように父親から暴力を受けていた兄に電話で告げたコトバ。
「カウンセリングで教えてもらったんだけど、虐待の連鎖って別に遺伝子とか血のつながりって関係ないんだって」
(この兄弟には父親の影響からそれぞれに暴力衝動があり、また子供の頃に離れ離れになっていたと…かなり複雑な関係から始まってこのような話に至っているので、説明が難しいんですが)
アダルトチルドレンについて、このような誤解をしている方もたまにいるんです。
自分の親も機能不全家庭の中で育って来ていることから、自分のそれは遺伝ではないのか、と質問されることがあります。
私はこの質問に接した際、明確に否定します。
アダルトチルドレンは病気ではありません。
だから遺伝することはありません。
(ちなみに病気ではないため私は「治る・治らない」という表現も使わず、「回復・克服」とお伝えしています)
機能不全家庭とは何も実際に血のつながりがある家庭だけにあるモノではなく、親が離婚・再婚したような「血のつながらない親子関係」でも出来上がってしまいます。
毒親と呼ばれる親も虐待を受けていたため、オトナになってアダルトチルドレンとなり、その自覚が無いまま家庭を築いてしまうとそこにまた機能不全家庭が形成されて、そこで育つ子供がアダルトチルドレンとなる…
これが「虐待の連鎖」です。
そこに遺伝子や血のつながりは関係ありません。
その連鎖を断ち切るためにはどこかで自分が「アダルトチルドレン」であることを自覚し、その克服のための行動を起こすか、自分の子供に怒りをぶつけている自分を見つけた時、それは虐待であると認識してやはりその奥にある問題と向き合うようにしていくしかありません。
この彼は上記の言葉に続けて、こんなことも伝えています。
「それってさ、自分の運命は自分で変えられるってことだろ? 俺一人ではうまく行かなかったけど、今は…兄貴がいてくれるから…二人なら断ち切れるって…そういう気がする」
そうなんです。
「自分」を変えられるのは「自分」であり、それが独りでは難しいのであれば、どこかに、誰かに助けを求めて良いんです。
この彼は母親に対してDVという暴力を加えており、その問題を何とかしようと「DV加害者の会」といった自助グループに通っていた、というシーンもあったことから、ここにつながっています。
例えば同じ親に育てられた兄弟姉妹同士でも、親に迎合して自分の身を守ろうと兄弟姉妹に対して様々な暴力を加えてしまうケースというのも、カウンセリングの中で確認出来ています。
もしあなたが今、生きづらさを感じていているのであればその「生きづらさ」の元を探してみること、そしてその元にあるモノと向き合ってその問題を克服し、ココロの回復を続けて行ければそこで虐待の連鎖は断ち切れます。
とにかくその悩みを誰かに話す事、それがあなたに出来る事であり、あなたがすべきことであり、それが「あなた自身」のためになることであり、それは結果的に『あなたの周りにいる人たち』のためにもなる。
もし今のあなたが築いている家庭に問題を感じているなら、まず「あなた自身」が変わろうとする行動を取る勇気を持って下さい。
その勇気を汲み取り、一緒に歩んでくれる人は必ずいます。
自分が毒親とならないよう、自分か築く家庭が「機能不全」とならないよう、また今まさに自分が築いている家庭がそうなっていたとしても、今から変えて行くことは充分に可能です。
一緒に「あなたの生き方」を変えて行きましょう。
栃木県のアダルトチルドレン・うつ克服カウンセリングルーム ヒーリングフォレスト ブログ より