自分が負ったココロの傷を子供には付けないために-アダルトチルドレン
虐待の連鎖を食い止める
昨日初めてカウンセリングに訪れたお客様。
ホームページやnoteの記事を何度も読んで、カウンセリングで自身を変えたいとの思いが強く感じられたこのお客様のお話。
機能不全家庭育ちのアダルトチルドレン、その典型例として記事にすべきと考えお客様には許可を頂き、今日は少し詳しくお伝えしようと思います。
(記事の紹介はしていただいても大丈夫ですが、内容だけを転載・転用されることは固くお断りいたします)
30代前半の女性。
夫と子供(二人)の4人家族。
20代の始めに結婚、長男(現在小5)を出産、4年後に長女(現在小1)を出産。
長男が生まれた頃から夫のモラハラが始まり、時に暴力行為を受けることもあったものの、それは「自分が至らないせい」と考え我慢して来た。
彼女が育った家庭は機能不全家庭の典型とも言えるような環境。
父親は毎晩のように酒を呑んでは暴れ、母親を暴力行為で抑え付けていた。
彼女が物心つく頃から既にそのような環境であり、彼女は弟と二人でその暴力や暴言に耳を塞ぐような毎日だったと話す。
(自分達に直接の暴力が及ぶことは無かった)
当時の彼女にとって父親は恐怖の対象、母親は自分が守ってあげなければいけないような可哀そうな存在と映っていた。
父親が不在の時、母親は彼女に対して「ごめんね、ママが弱くて」と繰り返し訴えていた。
一方で父親は時に子供たちに対しては優しい側面を見せる時もあり、休日などは家族4人で出掛けたり、買い物や食事をすることもあったがそういう時の両親は優しく、対外的には穏やかで家族円満に見えていただろうとも話す。
ただ家庭内での母親に対する父親からの暴力は続き、彼女が小学5年の時、母親は離婚を決断する。
その際、小学2年だった弟は母親が連れて行くことになったが、自身に対しては両親それぞれから「お前はどちらに付いて行く?」と個別に問われ、非常に悩んだ末に父親に付いて行くことを決断する。
この時の彼女の心情として、子供に対しては優しい一面を見せていた父親を独りにするのは可哀そうと判断したから、と述懐した。
父親と二人暮らしになってからは日常的に彼女が家事をこなすことになり、数年が過ぎる。
その間は特に父親からは暴力的なことも無かった代わりに、可愛がられた記憶もなかったと話す。
ところが中学生になった頃から、父親に「お前を観ているとお前の母親を思い出す」「生意気なところは母親にそっくりだ」などと暴言を吐かれるようになり、彼女はそれをつらく感じたと話す。
両親が離婚してからも月に一度は母親と弟に会っており、父親から暴言を吐かれるようになったことを、そしてそれがつらいことを母親に相談するも、その頃母親は再婚を考える相手との交際が始まっており、優しい言葉はかけてくれるものの、彼女の境遇を変えようとはしてくれなかった。
つらい環境から抜け出したいと考え続け、高校卒業と同時に住み込みで働ける会社に就職が決まり、生まれ育った神奈川から栃木県へ。
そこで知り合った男性と20歳を迎えた頃から交際を始め、22歳で結婚、現在に至っている。
結婚当初は優しい夫であったが交際当初からギャンブルにハマっており、決して裕福とは言えない生活ではあったが、彼女としては穏やかな夫婦生活だったと話す。
しかし長男が生まれてからも夫はギャンブルを止めず、生計が苦しくなってきたことを伝えると暴力的な言葉を彼女に叩きつけるようになった。
子供を保育所に預けられるようになり彼女もパートで働き出すが生活はギリギリの状況が続き、夫からは金の無心をされるようになり、渡せるお金がないというと暴力を受ける。
長女が生まれてからさらに生活は苦しくなる一方であり、彼女自身ももうその生活に限界を感じ始めて離婚を考えるようになるが、自分一人で子供二人を育てられるのかという不安、一方で子供のどちらかを夫に渡すということで子供にその選択を委ねるようなことは自身の選択からもしたくはない。
その状況を相談出来る友人もなく、独りで考えるうちに私のホームページに辿り着き、またこのnote記事を読んで自身の育った環境は機能不全家庭であり、自分もまた同じような家庭を築いてしまって来たことに気付き、意を決してカウンセリングに訪れた…
このような経緯が昨日、カウンセリングの中で話された内容です。
このお客様が育った環境はまさに機能不全家庭そのもので、彼女の両親は共に毒親であったことが分かります。
親が離婚する際、子供にそのどちらかを選択させるという全く子供にとって「酷な」意思決定を委ねる辺り、例え母親は優しかったとしてもやはりそれは「毒親」です。
もっとも母親からは父親の愚痴を聞かされていた、という話からも「毒親」と言えます。
彼女自身はそんな家庭から離れ、自分は幸せな家庭を築くんだという想いが強かったことから結婚を決断したものの、気付いてみればやはり同じような家庭を築いていたという現実に私のホームページを観て改めて知り、何故そうなったのかもある程度理解は出来たようでした。
現状としては夫にはまだ離婚の意思は恐怖もあって伝えられておらず、離婚後の生活への不安もあってどうしたら良いかも分からないままということで、今後のことは改めて一緒に考えるということ、また自分自身と向き合い変わって行きましょうと伝え、ひとまず昨日のカウンセリングは終了したのですが、子供たちにも影響が既に出ているであろうことを考えて、暴力がひどいようであれば専門機関に相談、または駆け込むことを考慮するようひとまず伝えたのですが、この年末年始をどう過ごされるのか少し心配もしています。
これまでにもカウンセリングの中でこのようなお話を聴いて来てはいるのですが、両親が離婚する際どちらに付くかという選択を迫られた、というお話は今回が初めてだったのでこの記事としました。
ですがこれまでのお客様の中にも、この選択を迫られた方が居たであろうと考えると、そこもカウンセリングの中で聴いておくべきだったと反省もしたところです。
このような事例も機能不全家族や毒親、アダルトチルドレンを知ることが出来ていれば、もしかしたら回避出来たかも知れません。
ただそれらは世間的に未だ知られていないから、このような世代間連鎖も無くならない。
30年近くアダルトチルドレンと向き合って来ながら、まだそこに至れていない自分自身の無力さもまた改めて感じさせられました。
どうすればこんな不幸な家庭を減らせるのか。
どうすればこの連鎖を食い止めることが出来るのか。
独りのチカラだけでは限界があると感じながらも、それを止めてしまったら現状は何も、いつまでも変わらない。
来年もこの課題と向き合うことになると感じ、気持ちを新たにする時間にもなりました。
チカラを貸して下さる方、チカラを与えて下さる方、もし居たら無力な私にチカラを、その知恵を貸して下さい。

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